はじめに

深度合成を用いて撮影した昆虫をタイトル通り”ためつすがめつ”、様々な方向から掲載し紹介していきたいと思います。同定間違い、学名等の間違い、どんどんご指摘ください。今後ともよろしくお願い致します。

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2017年10月10日火曜日

標本写真 2017.10.1③ キイロアシボソテントウダマシなど

   画像はサムネイルですので、クリック(タップ)してご覧ください。

ムクゲキスイムシ科 Biphyllidae

ムナビロムクゲキスイ
Byphyllus aequalis (Reitter, 1889)
ムナビロムクゲキスイ

   体長約2.4mm。朽ち木のスプレーイングで落ちてきた。原色図鑑では稀とされている。この科の昆虫は皆小さく、動いていないと木くずと区別がつかない。しかし、拡大してみるとなんとも可愛らしい姿をしている。尨毛(むくげ)とは動物の長くふさふさした毛を意味する言葉だそうで、この種も長い毛におおわれている。
(参考:日本産ヒラタムシ上科図説第2巻、原色日本甲虫図鑑第3巻)


テントウムシダマシ科 Endomychidae

ムクゲテントウダマシ亜科 Stenotarsinae

キイロアシボソテントウダマシ
Chondria lutea Gorhan, 1887
キイロアシボソテントウダマシ

   体長約2.2mm。おそらく立ち枯れのスプレーイングで得ている。全く正体が分からなかったが、Twitterですぐ教えていただいた。古い資料になるが、1980年の甲虫ニュースによれば、原記載以降の採集例は0であったそうだ。その後三重県や神奈川県で得られているようだが、その数はやはり少ないらしい。実は岐阜県ではすでに発見された方がいるが、大変珍しいことに変わりはあるまいと思う。このような出会いがあるから、昆虫採集はやめられない。
(参考:佐々治寛之 日本産テントウダマシ科概説 甲虫ニュース)

カタベニケブカテントウダマシ
Ectomychus basalis Gorhan, 1887
カタベニケブカテントウダマシ

   体長約2.9mm。こちらもおそらく立ち枯れのスプレーイングで得ている。前種と同じ亜科に属しており、毛が多い。こちらは細長い体型と、特徴的な触角の形ですぐに分かった。この触角の形はいったい何の理由があるのだろうか。そういったことを考えるのは楽しい。
(参考:佐々治寛之 日本産テントウダマシ科概説 甲虫ニュース、原色日本甲虫図鑑第3巻


ハムシ科 Chrysomelidae

クビボソハムシ亜科 Criocerinae

アカクビナガハムシ
Lilioceris (Lilioceris) subpolita (Motschulsky, 1861)
アカクビナガハムシ

   体長約9.1mm。食草はサルトリイバラで、林道沿いの草をビーティングしているときに落ちてきた。まるでルビーのような透き通った赤色が美しい。特に前胸背板は点刻が一切なく、その美しさがさらに際立つ。脚や顔は黒いが、こちらは白っぽい毛に密に覆われているようだ。
(参考:日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説、原色日本甲虫図鑑第4巻)


サルハムシ亜科 Eumolpinae

マダラアラゲサルハムシ
Demotina fasciculata Baly, 1874
マダラアラゲサルハムシ

   体長約4.3mm。木の葉をビーティングしていると、うんざりするほどたくさん落ちてくるハムシ。この虫を1番見る採集になることもたまにある、がっしりした体つきで、一瞬ゾウムシの仲間のようにも見える。上翅に白い模様があるが、剛毛が集まって模様になっている。小楯板なんかは、全て剛毛で覆われている。
(参考:日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説、原色日本甲虫図鑑第4巻)

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