タマキノコムシ科 Leiodidae
タマキノコムシ亜科 Leiodinae
和名なし
和名なし
体長約2.1mm。多孔菌的なキノコを見るとたいてい採れる、タマキノコムシの中では会いやすいであろう種。和名なしとなっているが、これは分類上の混乱が原因で、原色図鑑の記述と異なっている。ことの顛末は甲虫ニュースに詳しい。上翅の横溝が密でほぼ無点刻(=この写真の種)がP.hilleriで、横溝がほどほどで明瞭な点刻があるものがP.grandisとのことなので、ここに記しておく。
(参考:原色日本甲虫図鑑第2巻、保科英人 日本産タマキノコムシ科 Pseudocolenis, Pseudoliodes 両属の分類学的諸問題 甲虫ニュース)
オオキノコムシ科 Erotylidae
オオキノコムシ亜科 Erotylinae
タイショウオオキノコ
Episcapha morawitzi (Solsky, 1871)
カタモンチビオオキノコ
Spondotriplax horioi Nakame et Nobuchi, 1955
ホソチビオオキノコ
Triplax japonica japonica Crotch, 1873
ベニモンアシナガヒメハナムシ
Augasmus coronatus (Flach, 1889)
タイショウオオキノコ
Episcapha morawitzi (Solsky, 1871)
2015.5.3 撮影 |
体長約15.0mm。原色図鑑には対馬以外では稀との記述があるが、それとは裏腹に私が最もよく出会うオオキノコムシである。どうやらここ最近で急増しているらしい。ヒメオビオオキノコやミヤマオビオオキノコに似るが、複眼の間の幅などで判断できる。赤い紋は退色しやすいが、なかなか綺麗に残せたのではないだろうか。
(参考:原色日本甲虫図鑑第3巻)
カタモンチビオオキノコ
Spondotriplax horioi Nakame et Nobuchi, 1955
体長約3.4mm。触角の球棹節が5節のオオキノコムシ。原色図鑑にはキオビチビオオキノコの解説の下に少し記述があるだけなので、Twitterで教えてもらうまで全く気が付かなかった。幸い原記載が手に入ったので記述を見たところ、一致した。肩の紋が正方形に近くなるようだ。各所で記録があるようだが、図版や写真が示されているものがほとんどないようで、同定に苦労する種であった。
(参考:中根猛彦・野淵輝 日本産Spondotriplax属オオキノコムシの2新種 あきつ、原色日本甲虫図鑑第3巻)
ホソチビオオキノコ
Triplax japonica japonica Crotch, 1873
2015.10.17 撮影 |
体長約4.7mm。亜種が奄美大島と台湾にいるそうだ。このてのオオキノコは会いにくいものらしいが、この種は比較的見つけやすいのではないだろうか。属和名のナガチビオオキノコ属の示す通り、やや細長い体型をしている。この種に限らずオオキノコムシは下唇鬚の先端節が半月状になっているが、キノコを食べるうえで必要なのだからだろうか。
(参考:原色日本甲虫図鑑第3巻)
ヒメハナムシ科 Phalacridae
ベニモンアシナガヒメハナムシ
Augasmus coronatus (Flach, 1889)
体長約2.3mm。ヒメハナムシ科は微小で、さらに突起や派手な模様などがあるわけでもなく、虫好きにすら認知されているか怪しいグループだと思う。この種はたぶん普通種だが、ネット上でも画像が少ない。名前のアシナガはおそらく後脚胕節のことで、第1節がとても長い。触角の形もおもしろく、個人的にぜひ人気が出てほしいと思っている。なお、学名については2013年に出た論文に基づいて日本産のリストが作られており、それに従った。 体長約5.6mm。ハカワラタケのようなキノコを見ると大抵ぴょんぴょん跳ね回っている。
(参考:原色日本甲虫図鑑第3巻、吉富博之・亀澤洋 日本産ヒメハナムシ科の暫定リスト-Gimmel(2013)の紹介 さやばねN.S.)
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