はじめに

深度合成を用いて撮影した昆虫をタイトル通り”ためつすがめつ”、様々な方向から掲載し紹介していきたいと思います。同定間違い、学名等の間違い、どんどんご指摘ください。今後ともよろしくお願い致します。

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2018年9月30日日曜日

標本写真 2018.7.27① クロサヒラタアトキリゴミムシなど

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クビアカモリヒラタゴミムシ
Colpodes  (Loxocrepis) rubriola  (Bates,1883)
クビアカモリヒラタゴミムシクビアカモリヒラタゴミムシ

 樹上性のヒラタゴミムシの仲間。この仲間は翅だけ青や緑のものがいくつかいるが、加えて身体全体も明るい黄色をしている。腹面から見ると、名前通りのクビだけでなく、翅以外全て黄色いのが良く分かる。"ゴミ"ムシという名だが、この種は私には宝石のように感じた。

性別:♀
体長:約8.4mm
分類:
ゴミムシ科 Carabidae
ナガゴミムシ亜科 Pterostichinae
ヒラタゴミムシ族 Platynini
文献:
上野俊一・黒澤良彦・佐藤正孝(編), 1985.  原色日本甲虫図鑑(II). 
森正人,2015.兵庫県のヒラタゴミムシ類(2).きべりはむし.



クロサヒラタアトキリゴミムシ
Parena kurosai Habu, 1967
クロサヒラタアトキリゴミムシクロサヒラタアトキリゴミムシ

 よく似たオオヨツアナアトキリゴミムシとは翅の孔の数(オオヨツ4、クロサ3)などで区別されるようだ。比較的大きく、飴色でがっちりした体型は美しい。この種は全国的に少ないらしく、生態的な知見もまだ少ないようだが、森・古巻(2012)には、エノキ・ウメ・クリなどから多数採集されたことや、オオヨツアナアトキリゴミムシが狭食性なことから、本種もその可能性があるということが記述されている。
性別:♀
体長:約12.2mm
分類:
ゴミムシ科 Carabidae
アトキリゴミムシ亜科 Lebiinae

文献:
上野俊一・黒澤良彦・佐藤正孝(編), 1985.  原色日本甲虫図鑑(II). 
森正人,2013.兵庫県のアトキリゴミムシ類(1).きべりはむし.
森正人・古巻進,2012.アトキリゴミムシ類の生態に関する覚書き.さやばねN.S.



ホソカッコウムシ

Cladiscus obeliscus Lewis, 1892

ホソカッコウムシホソカッコウムシ


 大変特徴的な、細長い体型をしたカッコウムシ。赤い前胸背板には大きなくびれがあり、腹面から見ると左右から前脚を包み込んでいるような構造に見える。また、全身(特に前脚)に黒い長毛がびっしり生えている。樹皮下生活をするらしいが、ゴミをつけない仕組みなのだろうか。とても魅力的な姿をした甲虫である。
性別:♀
体長:約6.8mm
分類:
カッコウムシ科 Cleridae
ホソカッコウ亜科 Tillinae
文献:

黒澤良彦・久松定成・佐々治寛之(編), 1985.  原色日本甲虫図鑑(III). 
森本桂(監修),2007.新訂原色昆虫大圖鑑第II巻(甲虫篇).



キオビナガカッコウムシ
Opilo carinatus Lewis, 1892
キオビナガカッコウムシ



 同属のムナグロナガカッコウムシに似るが、触角の様子などからこちらと判断した。点刻なども異なるようだ。模様は変異が大きいらしく、あまりあてにできない。ぱっと見地味だが、顔はなかなか凶悪で、大きな複眼がかっこいい。
性別:♀
体長:約9.5mm
分類:
カッコウムシ科Cleridae
ホソカッコウ亜科Clerinae
文献:
黒澤良彦・久松定成黒澤良彦・久松定成・佐々治寛之(編), 1985.  原色日本甲虫図鑑(III). 
森本桂(監修),2007.新訂原色昆虫大圖鑑第II巻(甲虫篇).

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