はじめに

深度合成を用いて撮影した昆虫をタイトル通り”ためつすがめつ”、様々な方向から掲載し紹介していきたいと思います。同定間違い、学名等の間違い、どんどんご指摘ください。今後ともよろしくお願い致します。

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2018年5月20日日曜日

標本写真 2018.4.14② クロクチカクシゾウムシなど

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ハムシ科 Chrysomelidae
ヒゲナガハムシ亜科 Galerucinae
クワハムシ
Fleutiauxia armata (Baly, 1874)
クワハムシクワハムシ

 体長約6.4mm。林緑のビーティングで得ているが、スウィーピングでも得ている。見かける機会は多い。クワだけでなく、かなり広範な植物の葉を食べるようだ。体色は青~緑まで変化するそうだ。美しい上翅に比べ前胸背板はマットな黒色でコントラストがある。触角は黒色だが、腹面から見ると基部側は黄色く見える。なお、原色図鑑では雌の触角間に臼状の突起があると書いてあるが、ハムシ図鑑では雄になっている。雌雄を確認し、どちらの記述が正しい確認する必要がある。
【参考】
木元新作・滝沢春雄,1994.日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説.
林匡夫・森本桂・木元新作(編), 1984. 原色日本甲虫図鑑(IV). 
滝沢春雄,2006-2014.日本産ハムシ科生態覚書(1ー8).神奈川虫報.
尾園暁,2014.ハムシ ハンドブック.


キクビアオハムシ
Agelasa nigriceps Motschulsky, 1860
キクビアオハムシキクビアオハムシ

 体長約7.3mm。林緑のビーティングで得ている。サルナシやオオバアサガラを食べる。この写真では上翅が茶色ががかっているが、実際は美しい金属光沢をもった緑色である。腹面を見ると、中胸・後胸腹板は深い緑色をしており、同じ緑でも随分印象が違う。オスは触角がやや太く、メスは細いので、この個体はメスであろう。
【参考】
木元新作・滝沢春雄,1994.日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説.
林匡夫・森本桂・木元新作(編), 1984. 原色日本甲虫図鑑(IV). 
滝沢春雄,2006-2014.日本産ハムシ科生態覚書(1ー8).神奈川虫報.
尾園暁,2014.ハムシ ハンドブック.

ヒゲナガゾウムシ科 Anthribidae
ヒゲナガゾウムシ亜科 Anthribinae
Platystomini
セマルゾウムシ属の1種
Phloeobius sp.
セマルゾウムシ属の1種セマルゾウムシ属の1種

 体長約7.0mm。林緑のビーティングで得ている。間違いなくセマルゾウムシ属だとは思うが、該当する種がない。この属は日本から4種知られ、跗節の形態から、セマルヒゲナガゾウムシ・ヒメセマルヒゲナガゾウムシに近い種だと考えている。両種の中間的な大きさや触角の特徴をしており、今のところは正体不明とするしかない。ぜひ情報があれば教えていただきたい。
【参考】
林匡夫・森本桂・木元新作(編), 1984. 原色日本甲虫図鑑(IV). 
日本産ゾウムシデータベース http://de05.digitalasia.chubu.ac.jp/

ゾウムシ科 Curculionidae
アナアキゾウムシ亜科 Molytinae
Cleogonini
クロクチカクシゾウムシ
Catagmatus japonicus Roelofs, 1875
クロクチカクシゾウムシクロクチカクシゾウムシ

 体長約4.3mm。林緑のビーティングで得ている。名前はクチカクシゾウムシだが、所属は原則図鑑ではクチカクシゾウムシ亜科、ゾウムシデータベースではアナアキゾウムシ亜科である。所属の変更が行われたのだと思うが、和名の変更がなかったからこんなややこしいことになっているのだろうか。ずんぐりとした体形にがっしりとした脚がいかにも頑丈そうである。上翅は形といい、質感といい、まるで真っ黒になったイチゴのようだ。腹面から見ると、口吻の先の大あごがいかにも凶悪そうに見え、かっこよい。
【参考】
林匡夫・森本桂・木元新作(編), 1984. 原色日本甲虫図鑑(IV). 
日本産ゾウムシデータベース http://de05.digitalasia.chubu.ac.jp/

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