はじめに

深度合成を用いて撮影した昆虫をタイトル通り”ためつすがめつ”、様々な方向から掲載し紹介していきたいと思います。同定間違い、学名等の間違い、どんどんご指摘ください。今後ともよろしくお願い致します。

画像の無断使用はご遠慮願います

2018年4月2日月曜日

標本写真 2018.3.18 ケナガナガツツキノコムシなど

 画像はサムネイルですので、クリック(タップ)してご覧ください。

ツツキノコムシ科 Ciidae
ツツキノコムシ亜科 Ciinae
ツツキノコムシ族 Ciini
ケナガナガツツキノコムシ
Nipponocis tongisetosus Nobuchi, 1955


 体長約4.6mm。写真のようなキノコのついた立ち枯れから多数得られた。キノコはおそらくカワラタケの枯れたもので、全体に白く朽ちている。ほかの虫はあまりいなかったが、この虫だけはやたらといた。本種はツツキノコムシの中でもかなりの大型種だそうだ。毛むくじゃらの体は体色も相まって、まるでキウイフルーツのようにも見える。少ないと資料にはあるが、あまりそうは感じない。
【参考】
川那部真,2003ー2005. 日本産ツツキノコムシ科検索図説 I-VIII. 甲虫ニュース.
黒沢良彦・久松定成・佐々治寛之(編), 1985.  原色日本甲虫図鑑(III). 

ゴミムシダマシ科 Tenebrionidae
ゴミムシダマシ亜科 Tenebrioninae
カブトゴミムダマシ族 Bolitophagini
(カブトゴミムダマシ亜族 Bolitophagina)
マルカブトゴミムシダマシ
Bolitophagiella pannosa (Lewis, 1894)


 体長約4.7mm。雑感については以前取り上げたものを参照されたい。腹面がまでゴツゴツと硬そうで、翅が厚い。ついていたキノコはクロサルノコシカケだろうか。昼間に姿はあまり見えないが、夜にはたくさんいた。
【参考】
秋田勝己・益本仁雄,2016.日本産ゴミムシダマシ大図鑑.
黒沢良彦・久松定成・佐々治寛之(編), 1985.  原色日本甲虫図鑑(III). 


ホソクチゾウムシ科 Apionidae
ホソクチゾウムシ亜科 Apioninae
Piezotrachelini
ヒゲナガホソクチゾウムシ
Pseudopirapion placidum (Faust, 1887)


 体長約2.5mm(吻含まず)。ホソクチゾウムシの仲間では一番普通に見られるのが本種ではないだろうか。フジのつぼみに多いとされ、3月半ばには確認できた。検索表をたどると、上翅にほとんど毛がないとなるが、実際は短い毛がまばらに生えているようだ。口吻の下側には点刻をともなった溝があり、なんともかっこよい。
【参考】
林匡夫・森本桂・木元新作(編), 1984. 原色日本甲虫図鑑(IV). 
日本産ゾウムシデータベース http://de05.digitalasia.chubu.ac.jp/ 2018.4.1 閲覧

ゾウムシ科 Curculionidae
アナアキゾウムシ亜科 Molytinae
Trachodini
ナカスジカレキゾウムシ
Acicnemis suturalis Roelofs, 1875


 体長約3.8mm(吻含まず)。写真の枯れ枝を叩くと数頭落ちてきた。ヤマフジの枯れ茎を食べるようなので、枝に絡みついているのはヤマフジなのかもしれない。全身みっちりと鱗片に覆われているが、頭部、特に下面は鱗片がない。また、ところどころに立った鱗片があり、まるで鳥の飾り羽のようである。色合いは地味だが、よくよく見ると濃淡があり美しい模様である。
【参考】
林匡夫・森本桂・木元新作(編), 1984. 原色日本甲虫図鑑(IV). 
日本産ゾウムシデータベース http://de05.digitalasia.chubu.ac.jp/ 2018.4.1 閲覧

0 件のコメント:

コメントを投稿