はじめに

深度合成を用いて撮影した昆虫をタイトル通り”ためつすがめつ”、様々な方向から掲載し紹介していきたいと思います。同定間違い、学名等の間違い、どんどんご指摘ください。今後ともよろしくお願い致します。

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2017年9月25日月曜日

標本写真 2017.9.18② ヒゲブトクチブトゾウムシなど

   画像はサムネイルですので、クリック(タップ)してご覧ください。

アトコブゴミムシダマシ科 Zopheridae

ホソカタムシ亜科 Colydiinae

ノコギリホソカタムシ
Endophloeus serratus (Sharp, 1885)
ノコギリホソカタムシ
   ホソカタムシの仲間ではおそらく最も普通にみることができる種。立ち枯れがあれば、古すぎたりしなければ大抵見つかる。地色は黒いが、白い分泌物で覆われる。ごつごつした体、出っ張った前胸背板、太短い剛毛など、とても魅力的な姿をしている。こんなかっこいいのが普通種でよかった。
(参考:日本産ホソカタムシ類図説)


ゴミムシダマシ科 Tenebrionidae

キノコゴミムシダマシ亜科 Diaperinae

ツヤゴミムダマシ族 Scaphidemini

ホソモンツヤゴミムシダマシ
Scaphidema pictipennis Lewis, 1894
ホソモンツヤゴミムシダマシ

   キノコから得られたゴミムシダマシ。鞘翅の紋は変異があるらしく、ほぼ消失するようなものもいるようだ。肉眼ではこの紋に気が付かなかったが、光を当てると分かった。以前は紋の形により、3種に分けられていたそうだが、現在は1種に統合されている。近似種とは体型や触角の形、紋の形や点刻などで見分けるようだ。
(参考:日本産ゴミムシダマシ大図鑑)


ハムシ科 Chrysomelidae

ノミハムシ亜科 Alticinae

ハネナシトビハムシ
Batophila acutangula Heikertinger, 1921
ハネナシトビハムシ
   名前の通り、後翅が退化したノミハムシ。といっても、解剖しないと見えないのであるが。図鑑の解説によると、光沢の色彩に変異があり、このような緑系統のほかにも銅色や青色があるそうだ。見事な瓢箪型の体型がなんとも美しい。キイチゴ類を食べるらしく、おそらくキイチゴをスウィーピングしたときに得られたのであろう。
(参考:日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説、原色日本甲虫図鑑第4巻)


トゲハムシ亜科 Hispinae

クロルリトゲハムシ
Rhadinosa nigrocyanea (Motschulsky, 1861)
クロルリトゲハムシ
   全身を棘に覆われ、他を寄せ付けないような雰囲気があるトゲハムシ。ススキの葉を覗いてみると、割とよく見かける。その棘にばかり目を奪われがちだが、よく見ると触角の先端5節が毛で覆われていたり、各脚の脛節の形が面白かったり、色々発見がある。よく似て、さらに同じススキに付くクロトゲハムシとは、見た目では棘の長さ(クロルリの方が長い)が違いが分かりやすいが、胕節の爪がクロトゲは1本、クロルリは2本という大きな違いがある。
(参考:日本産ハムシ類幼虫・成虫分類図説、原色日本甲虫図鑑第4、ハムシハンドブック)



チョッキリゾウムシ科 Rhynchitidae

チョッキリ族 Rhynchitini
(チョッキリ亜族 Rhynchitina)

ヒメケブカチョッキリ
Involvulus (Involvulus) pilosus (Roelofs,1874)
ヒメケブカチョッキリ
   ケブカの名前通り、長い毛に覆われているチョッキリ。近似種とは点刻列や毛の生え方の違いで見分けるようだ。ノイバラやキイチゴなどバラ科の植物につくようで、害を与えることもあるらしい。青く輝く体は何とも美しく、まるで宝石のようだ。広く分布する種らしい。
(参考:オトシブミ・チョッキリの世界、原色日本甲虫図鑑第4巻、オトシブミハンドブック


ゾウムシ科 Curculionidae

クチブトゾウムシ亜科 Entiminae

クチブトゾウムシ族 Cyphicerini
Myllocerina)

ヒゲブトクチブトゾウムシ
Amyllocerus abnormalis (Sharp, 1896)
ヒゲブトクチブトゾウムシ
   フトが二回も使われているので、とても太い印象を持ってしまうゾウムシ。名前の通り触角の第一節は太く、非常にがっしりとした印象を受ける。その触角を含め全身は鱗片で埋め尽くされており、鞘翅に紋がある。図鑑には稀な種と書いてあるが、岐阜県ではいくつか記録がある。
(参考:日本の昆虫Vol.3 ゾウムシ科(1)

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