はじめに

深度合成を用いて撮影した昆虫をタイトル通り”ためつすがめつ”、様々な方向から掲載し紹介していきたいと思います。同定間違い、学名等の間違い、どんどんご指摘ください。今後ともよろしくお願い致します。

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2016年11月26日土曜日

マダラチビコメツキ


目 Order コウチュウ目 Coleoptera
亜目 Suborder カブトムシ亜目 Polyphaga
上科 Superfamily コメツキムシ上科 Elateroidea
科 Family コメツキムシ科 Elateridae
亜科 Subfamily サビキコリ亜科 Agrypninae
族 Tribe チビコメツキ族 Oophorini
属・種 genus,species Prodrasterius agnatus (Candèze, 1873)
マダラチビコメツキ Prodrasterius agnatus (Candèze, 1873)-4-4
マダラチビコメツキ Prodrasterius agnatus (Candèze, 1873)-1-1
マダラチビコメツキ Prodrasterius agnatus (Candèze, 1873)-3-3
マダラチビコメツキ Prodrasterius agnatus (Candèze, 1873)-2-2

   10月12日採集。体長4-5.5mm。職場の花壇で拾った小さなコメツキムシ。荒地や畑によく見られるそうで、あまり季節も問わないという、ごくごく身近に居る虫だ(その存在が認知されているかは別として)。虫に興味がない人には気づきさえされず、虫好きな人にも「普通種だし…」と思われているような虫かもしれない。しかし、よくよく見てみると面白いと思う。まず前胸がでかい。それだけでかっこいい。ひっくり返してみると大きな日本の溝があったり、コメツキムシの飛び跳ねるための構造が見えたりして興味深い。模様も面白い。変異があり、真っ黒に近いものもいるようだが、この個体はいくつかの黒いラインが走っている。コメツキムシは模様があるものが少ないだけに、模様のある種を見つけると嬉しくなる。虫の楽しみは人それぞれだが、身近にいる虫を愛でるのも面白いと私は思う。

2016年11月20日日曜日

ウシアブ♀


目 Order ハエ目 Diptera
亜目 Suborder ハエ亜目(直縫群) Brachycera(Orthorrhaphous)
下目 Infraorder アブ下目 Tabanomorpha
科 Family アブ科 Tabanidae
亜科 Subfamily アブ亜科 Tabaninae
族 Tribe Tabanini
属・種 genus,species Tabanus trigonus Cocquillet, 1898
ウシアブ♀ Tabanus trigonus Cocquillet, 1898-1-1
ウシアブ♀ Tabanus trigonus Cocquillet, 1898-2-2
ウシアブ♀ Tabanus trigonus Cocquillet, 1898-3-3
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   8月17日採集。体長18ー24mm。ハエ目では複眼が互いに接している方がオス、離れている方がメスの種類が多く、アブ科もそうらしい。この虫を好きという人はどのくらい居るだろうか。私は嫌いである。採集中に周りを飛び回り気が散るわ、いざ刺されたら本当に痛い。…と書いたところだが、実は虻は刺さない。正確には口吻で皮膚を切り裂くらしい。なんと恐ろしい。ちなみに私は採集中に遭遇したらとりあえず捕獲してしまう。でもこんなに大きくてずんぐりしているのに飛ぶのがやたらと速い。世界最速の昆虫はアブの仲間だという噂があるが本当なのだろうか。ちなみに、捕まえるのはほぼ雌である。なぜかというと、私がイケメンだから吸血するのは産卵をするメスだけで、オスは花の蜜などを吸っているらしい。そこら辺がカと一緒で興味深い。

2016年11月13日日曜日

クロスズメバチ


目 Order ハチ目 Hymenoptera
亜目 Suborder ハチ亜目(有剣類) Apocrita(Aculeata)
上科 Superfamily スズメバチ上科 Vespoidea
科 Family スズメバチ科 Vespidae
亜科 Subfamily スズメバチ亜科 Vespinae
族 Tribe ー 
属・種 genus,species Vespula flaviceps Smith, 1858
クロスズメバチ Vespula flaviceps Smith, 1858-3-3
クロスズメバチ Vespula flaviceps Smith, 1858-1-1
クロスズメバチ Vespula flaviceps Smith, 1858-2-2

   5月29日採集。体長10-13mm(働き蜂)、14-16mm(女王)。大きさこそ小さいものの、立派なスズメバチであり、刺されたら危険である。私の父はこの蜂に刺され、パンパンに腫れ上がった。次スズメバチに刺されたらやばいらしい。父が刺された理由、それはこの蜂を食べようとしたからである。昆虫色の文化は日本にもあり、このクロスズメバチの幼虫は「ヘボ」と呼ばれ、ヘボ飯という蜂の子ご飯が私の実家周辺では食べられている。昔は家の庭に、棒の先端に肉を付けたものを立てクロスズメバチをおびき寄せ、肉を丸めている最中に目印をつけて巣を見つけていた。クロスズメバチの仲間は土中に巣を作り、そのため「地蜂」とも呼ばれるそうだ。

2016年11月12日土曜日

キクビアオハムシ


目 Order コウチュウ目 Coleoptera
亜目 Suborder カブトムシ亜目 Polyphaga
上科 Superfamily ハムシ上科 Chrysomeloidea
科 Family ハムシ科 Chrysomelidae
亜科 Subfamily ヒゲナガハムシ亜科 Galerucinae
族 Tribe Hylaspini
属・種 genus,species Agelasa nigriceps Motschulsky, 1861
キクビアオハムシ Agelasa nigriceps Motschulsky, 1861-4-4
キクビアオハムシ Agelasa nigriceps Motschulsky, 1861-1-1
キクビアオハムシ Agelasa nigriceps Motschulsky, 1861-3-3
キクビアオハムシ Agelasa nigriceps Motschulsky, 1861-2-2

   8月31日採集。体長約6.5mm。大変に美しい、緑…いや青?光の当たり方で見え方が変わる虫だ。それはなぜか。構造色というものがある。分かりやすいものでいえばCDなどの裏面で、色素ではなく表面構造(凹凸)などにより、光の当たり方によって見える色が変わるものだ。この構造色をもつ昆虫は結構多い。そして写真撮影泣かせなのだ…このハムシは図鑑などでは翅は金緑色と説明されている。なるほど、確かに上から見ると金緑色だし、外でもそう見えた。しかし撮影してみると、鮮やかなブルーも同時に映し出された。どちらもこの虫の色なのだろう。撮影によって新たな発見があった喜びとともに、ライティングに頭を悩ませる日々の訪れに恐怖している。また、撮影のもう一つの課題、カメラの映り込み(影)は深度合成の精製方を利用し、あらかた消すことに成功した。荒業だけども。

2016年11月1日火曜日

マメコガネ


目 Order コウチュウ目 Coleoptera
亜目 Suborder カブトムシ亜目 Polyphaga
上科 Superfamily コガネムシ上科 Scarabaeoidea
科 Family コガネムシ科 Scarabaeidae
亜科 Subfamily スジコガネ亜科 Rutelinae
族 Tribe Anomalini(Popilliina)
属・種 genus,species Popillia japonica Newmann, 1844
マメコガネ Popillia japonica Newmann, 1844-3-3
マメコガネ Popillia japonica Newmann, 1844-2-2
マメコガネ Popillia japonica Newmann, 1844-4-4
マメコガネ Popillia japonica Newmann, 1844-1-1

   7月30日採集。体長9-13mm。どこでもたくさん見つかる、コガネムシ界の2大一般虫の一種。(ちなみにもう一種はアオドウガネ。今勝手に決めた)。そこかしこで大量発生している。この虫には英名がある。英名は”Japanese beetle”で、直訳すれば日本の甲虫。なぜ、この虫がさも日本代表みたいな名前をいただいているのかというと、アメリカに上陸し、農作物を荒らしまくっているかららしい。アメリカシロヒトリの逆パターンみたいなものですかね。あまりにもよくいるし、農作物は荒らすしでこの虫にあまりいい印象を持っている人は少ないのではないかと思う。しかしよくよく見れば美しい翅の色、黄色い剛毛が作る模様など、なかなか綺麗ではないだろうか。身近にいるからこそ、「どうでもいい」ではなく、その美しさや面白さを「ためつすがめつ」してほしい。